闘病経験を「自分の強み」として社会で生きていく

コラム

医療や技術の進歩によって多くの病気が治るものになってきています。

それは、小児の病気も同じで病気を持つ子どもたちも成長し学校を卒業すれば、社会人として仕事をするようになります。「通院や長期入院の経験を強みとして社会で生きていく」ということについて、今回は考えていこうと思います。

気持ちで負けず、前向きな考え方を持つ

病気を抱えていること、長期的な入院経験があると聞くとマイナスなイメージを持たれる方が多いと思いますが、そんなことはありません。幼い頃から長期の入院や闘病を経験しているというのは、特別な経験をしているということであり、あなたの人生において大切な記憶の1ページだと思います。

自分が辛い経験をしているから他人には優しく思いやりをもって接することができたり、同じような病気の人に対して寄り添うことができたり、経験を活かせる場面はたくさんあります。

長期入院を経験し、退院後も毎週のように通院が必要な子どもたち。そんな子どもたちがが願い、自分に言い聞かせていること。

「もうちょっと頑張れば退院できる」

「今は辛いけどいつかは良くなる」

病状が安定して長期の入院や頻繁に通院するが必要なくなり、辛い時期を乗り越えることで、より一層子どもたちは強い精神力と前向きな考え方を身につけていきます。

「病は気から」という言葉もあるように、気持ちの面でも負けず前向きな考え方を持つことが大切です。

病気を抱えながら社会で働くということ

社会に出ると病気に対する配慮はしてくれますが、特別扱いはしてくれません。

仕事をしていれば嫌なことや辛いことは多く、心無いことを言われることもあります。

そんな時に昔のことを思い出して「病状が悪いときに比べればこれくらい」という気持ちで、踏ん張ることができます。決して無理をするわけではなく、気持ちの面で負けないことが大切です。

また、病気の人の気持ちがわかるということも大きな強みだと思います。様々な場面で同じように長期療養や入院してい方の話を聞いていると、共感できる部分がとても多いです。

病院に来る人は少なからず不安な気持ちを持っている人が多く、その人たちの気持ちに寄り添うことができるというのは幼少期からの闘病生活があるからこその強みだと思っています。

自分が直接治療に関わることがなくても、病気を抱える方の気持ちを理解できることは医療や福祉などの仕事をする上でのモチベーションにもつながります。

病気を抱える人にとって社会で生きていくというのはとても大変です。

仕事内容や病気の状態にもよりますが、会社員は病気があっても他の人と平等に評価がされ、仕事量も同じように与えられます。他の人よりハンデがありながら、同じように生活することは精神的にも身体的にも辛いことが多くなります。

でも、それを悪く捉えるばかりではなく、考え方や見方を変えれば自分にしかないものはたくさんあり、闘病経験は自分の強みに変わるのです。

まとめ

誰にでも得意・不得意があり、好きなこともあれば嫌いなこともあります。

病気により制限が必要なこともあれば、病気により相手の気持ちを理解して、同じような闘病経験のある人へアドバイスすることもできるのです。

感染症対策により免疫力が低下している方や、呼吸器疾患を抱えている方は、外出の自粛や手洗い・アルコール消毒に気を使わなければいけない状態が続いています。

免疫疾患や呼吸器疾患は内部疾患のため、見た目で判断することができない場合が多く、社会人の方も同僚や上司に伝えていないという方も多いのではないでしょうか。

自分の病気を理解すると同時に、相手に伝えるコミュニケーション能力や伝え方、配慮してほしいことをまとめるなど、社会人として働く際には気持ちの整理と合わせて考える必要があると思います。

あなたひとりで抱え込むのではなく、家族や信頼できる友人、当事者会など様々な応援団がいることを忘れないでください。

「あなたは一人じゃない」

無理をせず、ゆっくりと自分と向き合いながら、1つずつ解決へのヒントを見つけてください。

そして、あなたらしい働き方や生活スタイルを歩んでいくことを応援しています。

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