病気を抱える子どもたちについて大切な5つのこと

病気を抱える子どもについて大切な5つのこと コラム

ポケットサポートが支援を行っている「病気を抱える子どもたち(心臓病や小児がんなど慢性疾病を抱える子どもたち)」について、みなさんにお伝えしたい「5つのこと」をまとめてみました。なかなかイメージが難しいかもしれませんが、最後までご覧いただければ嬉しいです。

知っておいてほしい大切な5つのこと

全国で約5万人の子どもたちが支援を必要としている

みなさんが小中学生の時のことを思い出してみてください。病気や怪我により長期間、学校へ来ていない友達はいましたか?

1クラスに数人ぐらいのイメージではないでしょうか。

現在、全国で約5万人の子どもたちが、病気や怪我による入院治療や自宅療養で、学校へ行けていないと言われています。

入院期間の短期化により、通院や自宅治療が増えている

病気や治療方針によっても変わってきますが、入院期間の短期化が各医療機関では進んでいます。退院後は感染症や体力回復のため、自宅での治療が続くケースもあります。

また、長期間の入院により通常の学校生活に慣れるまでは、保健室登校や午前中のみの授業参加から始まり、6時間目まで授業参加できるまでには、さらに時間が必要になってきます。このように自宅治療中の学習・復学支援が重要視されてきています。子どもたちは「早く友達と同じような勉強や遊びをしたい!」そう願っています。

高校生への教育支援を充実させていく必要がある

義務教育機関である小学校・中学校において「院内学級」が設置されている病院であれば入院中でも転校をすることで学習を続けることができます。

しかし、高校生については教育支援制度が十分に整っておらず、全国各地の支援団体が対応を進めている状況です。最近では、遠隔授業による出席扱いが認められるなど国としても対応を進めていますが、環境整備や人員確保の問題もあり今後の課題となっています。

医療の進歩により救える命が増えている

昨今では急速な医療の進歩により、「救える命」が増えています。これは、慢性疾病を抱えながら生きる子どもや、医療的ケア(たんの吸引・経管栄養・気管切開部の衛生管理等)を必要とする子どもが増えているということにつながります。

子どもたちが慢性疾病を抱えながら大人になり進学や就職を考えたとき、「より良い社会生活を送れるような社会制度」や職場の病気を抱える若者への理解が必要になってくると思います。

入院中でも教育は子どもの成長・発達に重要である

みなさんは、病気を抱える子どもに教育は必要だと思いますか?

子どもにとって、友達と遊ぶこと、一緒に勉強すること、会話することは成長・発達に非常に重要だと思います。子どもらしい時間を、病気を理由に奪ってはいけません。子どもらしい時間を過ごすことは、治療効果を高めることや健康状態の回復に有効であるという研究結果も発表されています。

岡山県の現状(平成27年度学校基本調査結果より抜粋)

全国には病気や怪我を理由に長期欠席している子どもたちは5万人いると言われています。岡山県のデータを見ると、小学生から高校生まで含めると約1,100人以上の子どもたちが支援を必要としています。

ポケットサポートでは、岡山市を中心に活動を行っています。まだ、岡山県全体の一部しか支援を提供できていない状況です。しかし、支援を必要としている子どもたちは岡山県だけでなく、全国各地にいます。病気を抱える子どもたちを支える様々な支援団体とネットワークを組み、情報共有を行いながら、一人でも多くの子どもたちが将来に希望を持てるよう、今後も一歩ずつ支えていきたいと思います。

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