以前のブログ記事で書かせて頂いた「NPO法人が支援者管理ツールを導入する意味」ですが、想像以上に多くの皆さんにご覧いただき、本当にありがとうございます。今回は、さらに一歩進んだセールスフォース(Salesforce)活用を始めることになった理由を紹介したいと思います。
他スタッフとの支援者情報共有と御礼の迅速化
ポケットサポートでは経理担当が定期的に銀行口座を確認して、賛助会費や寄付金入金があれば団体代表はもちろん、つながりのあるスタッフには情報共有をしています。連絡を受けたスタッフは寄付者に御礼のメールや電話をしたり、会議などで会った際には直接御礼を伝えるようにしています。
寄付者の皆さんが簡単便利に寄付手続きできるように銀行振り込みだけでなく、クレジットカード決済や郵便払込、現金でも受け取りもポケットサポートでは準備しています。そのため、寄付方法や寄付者、寄付回数が増えるにつれて嬉しい悲鳴ですが作業が増えていく状況を改善するため、新しい業務フローやシステムの構築が必要になってきました。
既にメールマガジンを配信するために導入していたセールスフォースを活用して、会費入金や寄付入金の情報も名簿に紐づけて一元管理して、スタッフそれぞれがセールスフォースにログインをして最新の入金状況を把握できるようにすることで支援者・寄付者へいち早くお礼をお伝えできるように改善できると期待しています。
また、ポケットサポートでは寄付者の方へ寄付金受領証明書を郵送する際にオリジナルポストカードとスタッフ直筆メッセージカードを同封してお送りしています。送付前に慌ててスタッフがメッセージカードを記入するのではなく、余裕をもってスムーズに作成できる働き方改革にもなると期待しています。
支援者情報に紐づいた入金情報(コピペ作業の削減)
恥ずかしながら認定NPO法人を取得してから現在まで約1年半はAccessを使って寄付金受領証明書を発行するために、毎回支援者の名前・住所・寄付金額などを過去の情報からコピペして登録する作業を繰り返していました。
1ヵ月で約30件程度であれば何とか1時間程度でデータ入力できますが、寄付件数が増えるにつれて作業量も比例して大きくなる状況にありました。
セールスフォースを導入することで登録済みの支援者(寄付者)情報に紐づければ、住所などの固定項目は入力することなく入金日、入金額、入金方法などを登録することで作業時間短縮になります。
また、認定NPO法人の更新時に必要となる年間を通じた支援者別の寄付金額集計などもセールスフォースのレポート機能を作っておけば、エクセルを使って名前で並べ替えて集計するなどの手間も省けると思います。
今後の事業拡大による寄付者増加への対応
既に導入しているクレジットカード決済や、毎月の寄付(マンスリーサポーター)の導入、寄付キャンペーンや募金活動により皆さんからの寄付も昨年より増加傾向にあります。全国展開をされている認定NPO法人フローレンスさんや、認定NPO法人カタリバさんも導入されているSalesforce(セールスフォース)だからこそ私たちも安心して利用することができ、目指すべき正しい方向に動いていけていると確信しています。
一人でも多くの子どもたちの学ぶ権利を守り、病気でも安心して学べる環境を作るためには活動資金がまだまだ不足しています。ポケットサポートの活動の必要性を全国の方に知って頂き、応援団になって頂けるようポケットサポートも地域の保健所や教育委員会、学校現場の先生方や医療関係者の皆さんと力を合わせながら取り組んでいきたいと思います。
支援者ひとり一人のつながりを大切にしながら支援ネットワークを継続していくためにも、セールスフォースを有効活用して、ニーズに合ったメールマガジンの配信やイベント開催チラシの送付、感謝祭の開催なども計画していきたいと思います。皆様の温かいご支援を引き続きよろしくお願いします。
まとめ
今回は少し専門的な内容になってしまいましたが、支援者管理や寄付者管理を改善したいと考えているNPO法人の事務局の方など参考にして頂ければ嬉しいです。新しいツールを導入するには時間も労力も必要になり、運用開始してからスタッフが活用してくれるまでにはさらに時間が必要になります。
「こんなに便利になります」「これだけ時間短縮になります」と言葉では簡単に説明できますが、今までの会員データを整理して新しいシステムに取り込めるように整えたり、他の業務フローとの接続を考えた手順を考えたり、導入準備を担当される方は大変ですよね・・・。
自分自身の作業時間短縮や効率化だけでなく、支援者の情報を一元化して全スタッフと共有できるようになれば「支援者とのコミュニケーションが円滑になる!」と考えれば、他のスタッフさんも率先して協力してくれるかもしれません。一緒に業務改善・支援者との関係性強化を頑張っていきましょう!