あなたが小学6年生のとき、 1年間の長期入院をすることになったら
どんな気持ちになりますか?
みなさんは学校を病気で休んだことはありますか?
皆勤賞だった方もいれば、インフルエンザで1週間自宅にいたという方、手術のために1カ月の入院をしたという方など様々なケースがあると思います。今回は平成29年度岡山市市民協働推進ニーズ調査事業「院内学級を有しない総合病院における学習支援ニーズ調査結果レポート」より、病気を抱える子どもたちの様々な感情について紹介していきたいと思います。
ニーズ調査事業では下記のような子どもたちの気持ちがアンケートから明らかになっています。
学校へ戻ったら友達は仲良くしてくれるかな?
いつまで頑張ればいいんだろう?
家族や友達は今、何してるんだろう?
なんで僕ひとりだけこんな目にあわなくちゃいけないの?
いつも宿題程度の時間しか座れず、なかなか勉強が進まない
子どもたちは治療への不安だけでなく、家族や友達との分断による孤独感、学習の遅れへの不安や悩み、友人関係への不安や悩みなど、子どもにとって非常に大きな精神的ストレスを抱えています。
病気やケガにより長期間、学校を欠席している子どもは全国に5万人以上いると言われています。皆さんの身近にも通院しながら学校生活を送っている子どもや、自宅治療を続けていたり、入退院を繰り返している子どもがいるかもしれません。
病気を抱える子どもたちにとって友達と同じように遊んだり、勉強をしたり、運動会などの学校行事に参加したりすることは、子どもらしい時間として子どもの成長発達や自立に向けて必要な時間です。
特に中学生や高校生などは、進学や受験も影響してくるため、学習支援も必要不可欠です。医師や看護師、保護者ではない第三者的な存在として、教員や研修を受けたボランティアが関わり、子どもたちが少しでも安心して学べる環境を作ることが出来れば、きっと子どもたちは夢や希望に向かって笑顔になり、治療へも前向きに取り組む原動力になると感じています。
これまでご紹介してきた病気を抱える子どもたちの様々な気持ちを、病院内にある学級「院内学級」を通じて丁寧に対応され、子どもたちが笑顔になれる支援を実践されている昭和大学の副島賢和先生がいらっしゃいます。下記の関連書籍をご覧いただくと、子どもたちの素直で純粋な気持ちを感じることができます。ぜひ、教育関係者だけでなく医師や看護師、当事者の皆様にもご覧いただきたい1冊です。
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