ポケットサポートが実施する日々の支援活動で出会う子どもたちは、毎日のようにたくさんのことを経験し、学び、成長発達していると実感します。
・自分自身の病気を理解し、将来の夢や目標を見つけて治療にも勉強にも、前向きに取り組むようになった女の子。
・これまで支えてくれた医療や教育などのたくさんの関係者に感謝し、医療関係の専門学校に通う男の子。
・ポケットサポートのような支援団体を地元に作りたいと語ってくれた女の子。
このような嬉しいメッセージをいただけるようになった一方で、まだまだ病気を抱える子どもたちの学びを保障するということが十分でないことも実感しています。
私たちポケットサポートがお手伝いできることは限られていますが、少しでも子どもたちとご家族が未来に夢と希望を持ち、自分らしく暮らせる社会づくりのために何ができるか、保健所や教育委員会など各専門職の方ともネットワークを形成し、連携できる体制を作ってきました。
「もっと早く、ポケットサポートに相談したかった」
入院病棟の面会制限、対面活動の休止、交流イベントのオンライン化など、感染症対策のために約3年前からポケットサポートの支援活動も大きく変化をしました。
オンラインの強みである距離や場所を気にせず、どこからでも参加できるというメリットはあるものの、ちょっとした学校生活の悩みを空き時間に相談する、宿題で分からない問題を質問するという、対面活動や交流イベントの休憩時間に当たり前に行われていた「ちょっとした相談ごと」がオンラインでは難しくなっているのではと感じています。
このような状況でも、一人でも多くの病気を抱えながら頑張っている子どもたちと家族に出会い、繋がる機会を作ると同時に、多職種連携をしながら個別性の高い相談や課題を解決するために何ができるのか。
・YouTube動画広告や検索広告を活用したWEBアウトリーチ
・保健所や教育委員会と連携したサポート体制&情報共有
・感染症対策をしながら少人数で参加できる地域での出張イベント開催
・支援事例の蓄積とデータベース化による地域ニーズの把握
・持続可能な支援活動を展開するための活動資金と人材確保
私たちポケットサポートが取り組むべき課題は、まだまだ山積みですが、7周年を迎えた今、改めて団体役員とも話し合いをしながら、10周年に向けたビジョンやミッションを作成しているところです。
闘病を経験した子どもたちが将来の職業として医師・看護師・技師を目指すことが多くあります。
最近、ポケットサポートの交流イベントや学習支援を利用した子どもたち2人が「ポケットサポートのようになりたい」と、私たちを目標にしてくれています。
病気療養する子どもたちにとって私たちの活動が、子どもたちの心を育み、将来の目標として学ぶ意欲につながっているのだと、実感した出来事です。
私たちはこのような子どもたちの目標として、さらなる支援拡充や活動エリア拡大など、ひとつ一つの課題を着実に一歩ずつ、地域の多職種と連携しながら解決していきたいと思います。