疾患別に交流会を開催しているが、参加者が少ない。
何か工夫できることはないかな?
行政の担当者の方から、上記のような相談を受けました。
参加者が少ない・・・に関しては規模感の違いもあるかもしれませんが、ポケットサポートの交流会に来られる人数も様々です。
最近では、3家族くらい集まれば充分、5家族も集まると大盛況といったところです。当事者の10代と20代の2名だけ、あとはスタッフで、一緒に延々2時間語ったといった会もありました。
そして、参加者も必要な情報だけ得てそのあと音沙汰のないケースから、継続してメールや電話で相談される方まで様々です。
全国的にも、患者会の存続の問題から来る、会自体の減少が見られています。
減少に向かう背景としては、インターネット社会になったことでSNSやWebサイトを通じて欲しい情報や仲間が得られるようになったことにあるのかもしれません。
相談に来られる際の、入り口として共通していることでは、「同じような病気で闘病している人と知り合いたい」というニーズが一定数あります。
特に、コロナ禍で闘病が始まった10代~20代前半に多くみられます。そこから来られた方は、内服薬の話や医療者との関わり方、学校生活についてまで話は尽きないようです。
病院内で当事者同士が出会うことで生まれるコミュニティが存在します。それ以外の仲間づくりは、小児の場合、親同士が出会うことから始まることが多いため、年齢が小さいほど患者本人(子ども)がどうしたいかが置き去りとなってしまう気がします。
特に年齢の低い小児については、ニーズの主軸が保護者となることが多く、「同じ病気の人と知り合いたい」といっても、思春期の慢性疾病患者とは少し違うところがあるように思います。少し年上のロールモデルの存在を知ったり、出会ったりする方が有益な場合もあります。
年齢の低い子を集めたい場合には、「託児できます」「保育士います」「きょうだいも楽しめます」といった措置は必要になると思います。子どもを引き付けるようなアクティビティ(ゲーム大会のような催し)も人気です。アクティビティについては外部の団体にお願いしてもよいかもしれません。
親同士のコミュニティとして運用していく観点からすると「疾患別」より「困りごと(テーマ)別」の方が、「同じ悩みを持った人同士が来るかもしれない」という風に捉えられるかもしれません。
例えば「退院後の復学の際、抑えておきたいポイント」、「入院中に、きょうだいのことどうしてた?」等、長期入院や長期療養に関する「あるある」をテーマにする方法です。
たくさんアイデアとして出してみましたが、先ずは想定する人数や、具体的な内容を広くとりすぎず、ターゲットを絞る方法を考えてみるのがよいのではないでしょうか。