「科学者・数学者」体験のイベントリポート

活動記録

こんにちは。今回は6月29日(土)、30日(日)の2日間、岡山県生涯学習センターの会議室をお借りして「科学者・数学者」体験イベントのリポートをお届けします。このイベントは、MDRT Foundation-Japanの一部助成により開催することができました。

少し遅い梅雨入りで小雨がパラパラと降る足元の悪い中、たくさんの方にご参加いただきました。

講師にはなんと東京都からELMSセンターの鴨川光さんと木村佳葉さんをお招きして科学の面白さを楽しくわかりやすく教えていただきました。ここからは2日間の内容をお伝えしていきたいと思います。

まず1日目の29日はポケサポ三好からの挨拶があったあと、会場に集まった方とスタッフを含めて自己紹介がてら「この夏に楽しみなこと」を伝え合っていきます。お祭りに行きたい人、旅行に行きたい人、美味しいものが食べたい人と皆さん夏にしたいこと盛り沢山です。はやくこの梅雨があけてほしいですね。

自己紹介が終わってみんなの表情が柔らかくなってきたところで次は体を使ったレクリエーションに挑戦です。「手で足に触れる」、「反対の手は赤いものを触る」などのお題に沿って体を動かしていきます。次々と出てくるお題に大忙しでしたが終わったあとは心も体もウォーミングアップ完了です。

次に始まるのは午前中のメイン活動「電気回路を作ろう」です。パワーポイントで電気のお話を聞いてから配られたのは大人の手のひらサイズの小さな箱です。なんとこの箱「回路マーカー スタートセット」といいこれだけで回路を作って電気を流すことができるというのです。

私たちが回路を作ると聞くと小学校の時にした銅線をつかった実験を思い出しますね。並列回路や直列回路、覚えていますか??会場のみんなも箱の中に線が入っているのではないかと探しますが線はどこにも入っていません。代わりに出てきたのは黒い色をしたペンです。

このペンは「Agインクペン」と言ってインクの中に小さな銀が含まれており描いた線が回路の役目を果たすそうなのです。画期的ですね。ボタン電池とLEDランプを紙の上に設置してそれらをつなぐ回路を自由に描いていきます。

線の形をリンゴの形にしてみたり、導火線に見立てて爆弾を描いてみたりとみんなのアイデア爆発でした。最後のステップは回路を平面から立体にします。紙に描いた回路をコップに貼ったり、回路の途切れたところに金たわしやスプーンを置いて補強してみたり。いろいろと試している間に終わりの時間です。楽しい時間ってあっという間ですね。最後はみんなで集合写真を撮って午前の部終了です。

午後からはzoomを使った「木に住む生き物の暮らし」のオンライン講義です。

オンラインカメラを通じてやり取りをしながら、木に住んでいる生き物の話を鴨川さんに講義していただきました。ムササビやフクロウ、ウサギなど可愛い動物がたくさん登場していましたがその生態は私たちの知らないことばかり。

北国のウサギが季節で体の毛の色が変わることなんて皆さんご存じでした??

お次はフクロウについての説明です。音を立てずに飛行することができる事、耳のように見える羽根がある事など動画やパワーポイントを使って説明していただきました。しっかりお勉強できた後は、事前に郵送にてお送りしていた工作材料を使って紙のフクロウづくりです。

爪はどんな形か、目はどこについているかなど、フクロウの特徴をよくとらえながらのりやペンを使って仕上げていきます。みんなが完成したらフクロウになりきってお部屋の中を飛んでみます。

音を立てずに飛ぶフクロウたち。子どもたちの気分は森の狩人になったフクロウそのものです。静かに飛んでいました。

最後は鴨川さんによる絵本の朗読で〆になりました。森の生き物達、フクロウ、大人もすごくお勉強になりました。これにて1日目終了です。

2日目は学芸館高校の学生さんにボランティアで参加していただきました。

まずはレクリエーションからですが、今回はペアになってリズム良く手をたたいていくゲームを行いました。はじめは2人で、次は4人で、8人でとどんどん人数が増えていき、最後には会場の全員で輪になって息を合わせてリズムに合わせてテンポよく手拍子できるようがんばりました。

終わった後は会場に一体感が生まれていましたね。そのまま電気回路のお話へ。一日目と同じ「回路マーカースターターキット」を使った回路づくりの活動でしたが、子どもたちの集中力、様々なアイデアをだしていく発想力は大人顔負けです。

立体回路を作る際には回路と回路がつながって1つの巨大な街ができていました。製作の時も高校生が子ども一人一人に1対1でついてくれて話しながら作業でき、保護者の皆さんも安心して自分の工作に取り組めました。

2日目午後からは「紙の建築チャレンジ」です。まずは3つのグループに分かれて、席に着いたら渡されたのは7枚の少し厚いコピー用紙とはさみ。これを使って柱と屋根がある建築物を建てるとのこと。

ちなみにこのミッションをクリアするために使っていいのは、もう一度言いますが紙だけなんです。テープものりもありません。それだけでも難しそうなのにその建築物の上に金属の重りを何個置けるかを競うとのこと。会場からも「えー??」と困惑の声が上がっています。

実はこれ数学オリンピックで出た問題だそうですね。ここで鴨川さんから「なんでもできないと思って始めるとスタートダッシュが切れない。まずはできると思ってやりはじめること」という言葉をいただき、気持ちを切り替えていざ挑戦です。

柱は固定できない分折って形を作ったり、屋根の形をジャバラにしてみたり、柱に柱を挿し木のように組んでみたり。限られた時間の中でいろいろなことを試します。するとなんということでしょう、紙の上に重りを40個も置けるチームが出てきたのです。ちなみにこの重り、1個ジャガイモくらいの重さありますからね…みんなでお互いの健闘を讃える拍手を送り合って実験終了です。

何事もチャレンジ、最初から諦めないって大事なことですね。

2日間を通して来場してくださった皆様、講師の鴨川様、木村様楽しい時間を本当にありがとうございました。

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