【開催レポート】子どもに関わる支援者向けワークショップ

病気を抱える子どもたちに関わる支援者向けワークショップ 活動記録

2019年8月10日(土)の午後2時からは昭和大学の副島賢和先生による病気を抱える子どもたちに関わる支援者向けの特別ワークショップを実施しました。午前中の副島先生の講演を聴講して頂いた後に、より実践的に子どもたちへの声掛けや支援者同士のつながりを意識した行動、相手の感情や思いの受容の仕方などを体験して頂く機会となりました。

「マシュマロタワー作り」によるチームビルディング

ワークショップの参加者は、ほとんどが初対面の方ですが子どもたちに関わる支援者です。そんな支援者同士が協力し合いながら、役割分担をして課題解決をしていくことを短時間で体験できるワークとして「マシュマロタワー作り」を行いました。

【マシュマロタワー作り】(マシュマロ・チャレンジ)

乾麺のパスタ、テープ、ひも、マシュマロを使って自立可能なタワーを立て、最も高いタワーを作ったチームの優勝となるゲームです。

  • 乾燥パスタ:20本
  • テープ:90cm
  • ひも :90cm
  • マシュマロ:1つ
  • はさみ:1つ

【チャレンジルール】

  • 4人1チーム。
  • 自立可能で出来るだけ高いタワーを立てること。
  • テープで足場を固定してはいけません。
  • タワーの上にマシュマロを置くこと。(パスタに刺してもOK)
  • パスタやテープ、ひもは切ったり、貼ったりするのはOKです。
  • マシュマロは切ってはいけません。
  • プレイ時間は18分間(作戦タイムも含む)。
  • 計測の最中もタワーが立っていなければならない。

チームごとにアイディアを出し合い、様々なマシュマロタワーが組み上がっていきます。

最初は座っていた参加者の皆さんも、実際にパスタやテープを使って作り始めると真剣になり、立ち上がって作業する光景が見られました。

具体的な目的や目標を意識した仲間だからこそ、ゴールに向かって頑張る素晴らしい姿です。

マシュマロタワーの世界記録は99cm

18分間のチャレンジが終了した後は、マシュマロタワーの高さ計測が始まります。

手を放してタワーが自立した状態でマシュマロの高さを計測していきます。

チームごとに出来上がったタワーを見渡してみると、高さも様々ですが、土台の構造も様々で試行錯誤の様子がみられました。

「役割分担が上手くできなかった」

「18分間の使い方を間違った」

チャレンジが終わった後は、様々な反省点を付箋を使って書き出していきます。チームビルディングで大切なことを振り返る時間です。

相手の感情・思いを大切にするための動作法

とけあい動作法(今野 義孝 / 学苑社)

1.援助者の掌全体を心地よく対象者の身体に当てます。

2.援助者の掌で対象者の身体を心地よく「ぴたぁ~」と言いながら、4~5秒くらいの時間をかけてゆっくりと押します。押す圧の強さは心地よく軽めの感じとします。

3.援助者の掌を対象者の身体に密着したまま、「ふわぁ~」と言いながら、倍の時間ほどかけてゆっくりと力を緩めます。緩めるときにも掌は、対象者の身体に心地よく密着していることが大切です。

参加者アンケートの記述欄から抜粋

病気の子どもたちに対して支援を考えている人たちに出会えてよかったです。若い人たちも多数参加されていて将来も楽しみです。

チームで課題解決をしていくワークの中にアイスブレイクやエネルギーが低くなっているお子さんへのかかわりなど具体的・実践的にお伝え下さり、勉強になりました。

マシュマロタワー作りを通してチームで協力することの大切さを学びました。また、子どもの心地いい距離感や、とけあい動作法など、子どもにとって安心できる人になる方法を学びました。今日から実践してみたいと思います。

今まで関わった方、今関わっている方、いろんな表情や発言、行動、サインが浮かんできました。あの時の答えは1つじゃなかったな~とか、他に〇〇しておけばよかったかな、あんな反応させずにすんだかな~とか色々感じ考えました。明日からまた子どもたちに接するときに今日の学びや発見を伝えていきます。

まとめ

マシュマロタワーづくりによる支援者同士のチームビルディング、そして「とけあい動作法」による子どもたちとの関係づくりなど、参加者アンケート結果からも非常に満足度の高いワークショップとなりました。

教育、医療、福祉、保健、行政、NPO、地域支援団体、市民など、子どもたちに関わる様々な支援者がつながりながら地域の子どもたちを支えていく仕組みを岡山から作っていきたいと改めて実感することができた時間でした。

ポケットサポートでは大学生を対象とした学習支援ボランティアの育成だけでなく、今後も地域の支援者を拡充させていく取り組みや、支援者同士の連携(つながり)を強化していく取り組みも実施していきたいと思います。

ぜひ、病気を抱える子どもとそのご家族が将来に希望を持って笑顔で暮らせる社会づくりのために、支援者の皆さんと力を合わせて取り組んでいきたいと思いますので、引き続き応援をよろしくお願いします。

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